20世紀の亡霊
1980年代から1990年代にかけて、「色盲色弱は治る」と謳って、高額の「治療費」を徴するグループがありました。


色盲色弱は、遺伝的形質によって発現するものであり、当時も今も根本的な「治療法」はないと云うのが定説です。


百歩譲って、科学的な根拠がなくても実際に効果がある治療法であるとしても、色盲色弱が進学や就職の際に不利益を被るかを殊更に言い立てるなど、己の利益のために色盲色弱に対する偏見と差別を助長して省みない行為は許すわけにはいきません。


先日、ある大手の通販サイトで、彼らがあくどい「商売」のために発行した本が出品されているのを見つけました。


30年以上前に発行されたその本は、発行当時の5倍から8倍の価格が設定されていました。


この強気な価格設定は、未だに色盲色弱が治るのではと一縷の望みをかけている当事者やその家族が存在していることを現しているのではないかと思われます。

彼らは、21世紀の今も20世紀の亡霊として生き続けているのです。


https://daihanrei.minorusan.net/l/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%AB%98%E7%AD%89%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%20%E6%98%AD%E5%92%8C%EF%BC%96%EF%BC%91%E5%B9%B4%EF%BC%88%E3%83%8D%EF%BC%89%EF%BC%99%EF%BC%91%EF%BC%93%E5%8F%B7%20%E5%88%A4%E6%B1%BA

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