排除でなく共生の道を!
逆光で信号機の背後に太陽が位置しているとき、背面から太陽光を受けて、信号機に直接光が射し込んでいるとき....

ともに信号灯のどれが点灯しているのか判別できないことがあります。
特に逆光の場合は、多数派3色覚の人でもわからないことが多いと思います。

また、供用開始前の信号機にカバーが被されていないとき、あるいは故障で点灯していないときも不安になります。

赤色が暗く沈んだ色に見える1型2色覚者には、もしかしたら赤信号が点灯しているのかもと考えるからです。

そんなときは対向車線や歩行者用信号機の様子を見て判断しています。

これを聞いて、色覚特性少数派には、クルマの運転は任せられない、そんなふうにあなたはお考えになりますか?

何でもかんでも多数派に合わせてつくられた社会システムに合わない少数派は排除すれば良いとする社会は不健全な社会です。

少数派は排除して、代償にタクシー券を配布するといった短絡的な発想はご勘弁願いたいものです。

どうかこれからも色覚特性のことに限らず少数派との共生の道を考えてくださるようお願いします。
言葉狩りは新たな差別的用語を生み出す
以前は、色盲・色弱あるいは色覚異常・色覚障害と云われていた、人たちをこの頃は「色覚特性」「色覚の多様性」と云うらしい。

でも、これっておかしくないですか?
本来、色覚特性や色覚多様性とは、所謂3色覚の人も含めて、「私の色覚特性は1型2色覚です」とか、「私の色覚特性は3色覚です」と使うのが筋というものではないでしょうか?

色覚の正常と異常との境界は、ここまでが正常、ここからが異常と劃然と分けられるものではないと云われます。

であるならば、色盲・色弱の人のみに「色覚特性」「色覚多様性」という言葉を使うのは、単なる言葉狩りに堕してしまいます。

色盲・色弱の色覚特性を持っている人がそれを望んでいるとは思えません。
それでは、色覚特性・色覚多様性という言葉は、新たな差別的用語になるだけです。
一灯点滅式信号機
1型2色覚者にとって、一灯点滅式の交通信号機は苦手な存在だったが、多数派3色覚にとっても鬼門だった?

1型2色覚者が、一灯点滅式の交通信号機を苦手で危険な存在としているのは、何よりも黄色と赤色の弁別ができないという点にある。

自分が徐行して進むべきなのか、それとも一時停止をするべきなのかがわからない。

後続車のドライバーが多数派3色覚だと仮定すれば、可能なら先に行ってもらうが、そうでなければたとえ黄色の点滅でも、最徐行で進行して後続車を牽制しつつ一時停止をするが、常に追突されるリスクを侵さなければならない。

この、一灯点滅式信号機は、1984年に福岡市南区に誕生し、2015年には5,904基に達したが、同年12月に警視庁が、一時停止標識で代替できる場合は撤去を検討するよう指示したことから、漸減しているとのことだ。

その理由は、老朽化による維持コストの増大、赤色に点灯する一時停止標識やカラー舗装の普及などのほか、一灯点滅式信号機に馴染みのないドライバーが曖昧に判断してしまうなどで事故を誘発してしまうことなどが上げられるという。

実際、一灯点滅式信号機を撤去したことにより事故率が低下しているそうだ。

特に色覚特性少数派のために、一灯点滅式信号機の撤去を進めていることではないようだが、結果として、色覚特性少数派の安全に寄与しているなら歓迎すべきことだ。

(出典)

https://www.webcartop.jp/2022/12/1019541/
謎の多い10年前の交通事故のこと
10年前の2014年6月、仙台市で3灯式信号が点滅していた交差点で、赤信号の点滅を無視して交差点に侵入し、交差進行してきたタクシーと出会い頭に衝突、タクシーの運転手と乗客の2名が死亡する事故が発生しました。(合掌)


信号無視の男性は起訴されましたが、先天色覚異常のために信号を見誤ったとして減刑を求めました。


しかし、裁判所はそれを認めず、禁錮2年6月執行猶予3年の判決を下しました。


この事件は色覚異常の当事者の中でも話題となり、色覚異常に対する偏見や運転適性について影響があるのではないかと危惧されたことを記憶されている方も少なくないでしょう。


色覚異常を理由に減刑を求めたのは、被告人の男性ではなく、弁護士の意向によるものだったとか、男性自身は、色覚異常に対する偏見が深まる可能性があるとして、色覚異常を持ち出すことには消極的だったという報道もありました。


このブログで、一灯式の点滅信号機の撤去は、2色覚の者にとっては朗報だと書きましたが、なぜ3灯式の赤と黄色信号を見誤ったのか疑問に思います。


色覚異常の当事者、特に1型2色覚の者にとっては、信号灯の位置は最重要な情報です。


以前、テレビで跨道橋のアンダーパスの交差点の位置的な関係から、縦3灯式の信号機の灯火の並び順が、上から青・黄・赤となっている事例を取り上げていました。


私は、それを見て、もっとほかに方法はなかったのだろうかと思いました。
1型2色覚の者にとっては、信号灯の位置情報は、重要なものなのです。


話を、事故を起こした男性に戻します。彼は、赤信号と黄色信号を見分けるのに、明るさの違いを基準にしていたと供述していたそうです。


明度差で見わけていたということは、赤を暗く感じない、2型色覚ではなく、赤を暗く感じる1型色覚、それも1型2色覚ではなかろうかと推測できます。


であれば、信号灯の位置、向かって左から青・黄・赤は、クルマを運転するときに常に意識に上っていたはずです。


そんな彼が、なぜ事故の時に限って信号灯の位置を確認しなかったのかがわかりません。


https://www.j-cast.com/2016/07/04271535.html?p=all

https://yuito.sakura.ne.jp/cafe/archives/art/00036.html
色盲お断りの回転寿司屋さん
色盲お断りの回転寿司
先日、訪れた某ショッピングモールのレストラン街にある回転寿司店でのお話しです。

時刻は午後12時半頃、普通なら昼食時で混み合う時間帯でしたが、店内は閑散としていました。

店員さんに案内された席に着いて、いざタブレットのメニューを見ると、黒地に赤い文字で書かれていて、私にはまったく読み取れません。

で、相方をみると何やら怪訝な表情をしています。
訊くと、一皿千円前後のメニューが多く、回転寿司にしては強気な価格設定とのことです。

まあ、席に座ってしまったこともあり、何品か注文してみると、百五十円前後のメニューが中心の、一般的な回転寿司と比べても、代わり映えのしないものが出てきました。

味も、一般的な回転寿司と変わりません。昼食時なのに閑散としている理由が判った気がしました。

あらためて他の店で食べ直すことにして、早々に切り上げて、会計を済ませることにしたのですが、

そこでも、ちょっとしたトラブルがありました。

会計をするためには、バーコードをレジに読み込ませる必要があるのですが、何度やっても読み込みができません。

店員さんは、すっかり恐縮して店長を呼びにいったのですが、この店長が酷かった。

いかにも面倒くさそうに、やってきて詫びるでもなく(こちらに目線を合わせない)レジを操作し、また無言でバックヤードに戻っていきました。

店員さんは、恐縮するばかりで、ちょっと可哀相になってしまいました。

相方は、『あんな店長の下では働きたくないね』
とひと言。

私もまったく同感でした。

タイトルとは、あまり関係のない話になってしまいましたが、色覚に限らず色々なことに気を使えない人にはなりたくない。
そう思った『事件』でした。

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